「商い」を通じて社会に貢献する
原材料調達の考え方
良品計画グループは、製品に使用する原材料の多くを天然資源に依存しています。天然資源の持続不可能な利用や森林破壊、土地の転換は、生物多様性の損失や気候変動を助長します。また、天然資源の需要は世界的に増加しており、生態系に影響するだけでなく、人々の生活や健康にも影響しています。
世界中の様々な天然資源を使用している私たちにとって、持続可能な原材料の調達は重要な課題であり、責任であると認識しています。そのため、私たちは人権を尊重し、環境および動物への悪影響を最小限に抑える方法で責任ある原材料の調達に取り組んでいます。
テキスタイル・皮革製品の原材料調達について
良品計画グループは、地球環境や動物福祉、生産者や地域への影響に配慮した「環境配慮型素材」の選択を積極的に進めています。2030年8月期までに、調達する主要原材料を100%「環境配慮型素材」とすることを目標としています。「環境配慮型素材」とは、良品計画グループの人権、環境および動物福祉に関する方針に準拠し、評価・認定した原材料です。
植物由来の繊維
コットン(綿)

良品計画グループは1999年からオーガニックコットンの使用を開始しました。2023年からは「社会や環境に配慮された綿を100%調達する」ことを目標に掲げ、オーガニックコットンに限らず、選択肢を増やす事で安定した原料調達に努めています。
良品計画が社会や環境に配慮された綿として評価したものは、オーガニックコットン※1を中心に、持続可能に栽培されたコットン※2、再生コットン※3等です。
コットンは、農業に適さない乾燥地帯や砂漠気候でも栽培できる数少ない植物です。このうち各国の有機農法の基準に沿って栽培され、環境や生物に大きく影響を及ぼす可能性のある農薬を使用せず、農薬の残留成分が減少するとされる一定期間を経た土壌で栽培された綿が、オーガニックコットンと呼ばれています。
再生コットンは、衣料品の製造工程において生地を裁断する際に発生した端切れやB級品など、通常は捨てられてしまうものを廃棄せずに仕分け、粉砕してワタ状に戻し、未使用の綿と混ぜて再生した素材です。素朴な風合いが特徴です。
※1 Regenerative Organic Certified (ROC)、Global Organic Textile Standard (GOTS)、Organic Content Standard (OCS) または同等の認証を取得した綿
※2 零細農家の生活・労働環境の改善、産地の自然環境の保全を目的としたCotton made in Africa (CmiA)または同等の認証を取得した綿
※3 リサイクル原料を使用する国際認証Global Recycled Standard (GRS)、Recycled Claim Standard (RCS) または同等の認証を取得した綿
リネン(麻)

リネンは、少ない農薬や肥料、水で栽培できる環境負荷の少ない植物です。繊維に加え、亜麻仁油などに使われる種、建材や農業資材に使う茎や根に至るまで、余すところなく有効に活用することができます。また、リネンには、短期間で急速に成長してCO2を効率よく吸収するという特長もあります。
ヘンプ

ヘンプは、世界最古の栽培作物と言われており、日本でも衣類や神社の鈴縄、下駄の鼻緒などに使われてきた植物繊維です。種は、最も消化しやすいたんぱく質と言われ、食料や化粧品のオイルなどに使われ、茎の芯部分は建材や自動車の内装材などに使われています。
また、ヘンプは百日草と呼ばれるほど生長が早く、3か月で約3mまで成長し、CO2を効率よく吸収します。病害虫にも強く農薬をほとんど必要としないため、少ない肥料や水で栽培できる環境負荷が少ない植物です。
通気性と吸放湿性にすぐれ、丈夫で速く乾きます。また、天然の抗菌性や紫外線遮断効果などの機能も期待されています。清涼感があり、着るほどに肌になじみます。
ジュート

ジュートは、黄麻(コウマ)と呼ばれる植物です。耐久性の高い特徴を生かして、古くから穀物袋やラグなどに利用されてきました。
熱帯、亜熱帯地方の高温多湿で農業に不向きな湿地で主に栽培され、他の種類の麻と同様に、成長速度が非常に速く、CO2を効率よく吸収します。病害虫にも強く農薬をほとんど必要としないため、少ない肥料や水で栽培できる環境負荷が少ない植物です。
カポック

カポックは、カポックの木の実からつくった植物繊維です。ポリエステルなどの石油由来の合成繊維がまだ無かった時代に、枕やぬいぐるみなどの詰め物や救命胴衣の中材などに利用されました。主な産地はインドネシアやタイ、インドです。農薬や肥料、水やりがほとんど不要で、樹齢70年以上もの大木に育ちながら、多くのCO2を吸収し続けます。木の実の収穫の際に幹を伐採する必要がないので、環境負荷が非常に少ない素材として注目されています。
カポックの特徴は、その軽さと自然が産み出した機能にあります。カポックの繊維の中心は空洞で多くの空気を含むため、その重量はコットンの1/8ほどで、世界で最も軽い天然繊維と言われています。また寒いときには湿気を吸い、保温を助け、暑いときには湿気を放出し、快適な状態を保つことができます。近年の技術開発によって紡績が可能となりました。カポックを活用した商品開発を推進することで、未利用資源の活用を通じた産地の経済発展にも寄与していきます。
動物由来の繊維・原材料
ダウン(羽毛)

良品計画グループは、飼育環境における動物の「5つの自由※1」が確保され、かつ強制的な給餌や生きている状態から採取されていないことが第三者機関により厳しく審査、証明された羽毛※2を調達しています。
機能性だけでなく、動物福祉の観点より、使う人、つくる人、そして自然に対する向き合い方を考え、原材料を選択しています。
※1 動物福祉における5つの自由:①飢え、渇き及び栄養不良からの自由、②恐怖及び苦悩からの自由、③物理的及び熱の不快からの自由、④苦痛、傷害及び疾病からの自由、⑤ 通常の行動様式を発現する自由(出典:農林水産省「アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理」)
※2 Responsible Down Standard(RDS)または同等の認証を取得したダウン
ウール(羊毛)

良品計画はグループは、動物福祉に配慮した牧場で生産されたウール、および再生ウールを調達しています。
羊の飼育方法は地域ごとに様々ありますがノンミュールジングで育てられた羊の毛だけを調達しています(再生ウールを除く)。ノンミュールジングウールとは、ミュールジングを施されていない羊から得られるウールのことです。ミュールジングとは、蛆虫の寄生を防ぐために羊の皮膚や肉を切除する特殊な技術で、特に暑い気候で飼育される羊に対して一般的に行われます。ウールの調達時に、ミュールジングを行っていない牧場のウールであることを確認し、素材を選択しています。
再生ウールは、廃棄・回収されたウール製品を粉砕し、再び紡績した素材で、廃棄物管理や資源循環の観点から重要な素材です。再生ウールの特徴には、複数の色が混ざり合うことで生まれる深みのある色合いや、素朴な風合いがあります。
再生セルロース繊維
リヨセル

リヨセルは、木材を主原料とする再生セルロース繊維です。良品計画グループは、製品に使用するすべてのリヨセルについて、森林破壊や森林の劣化が発生していないことが証明された木材を原料とし、製造工程において化学物質や排水の適切な管理など、環境負荷の低減に取り組むサプライヤーから調達することを継続的な目標としています。
レーヨン

レーヨンは、木材を主原料とした再生セルロース繊維です。良品計画グループは、製品に使用するすべてのレーヨンについて、2030年度までに、森林破壊や森林の劣化が発生していないことが証明された木材を原料とし、製造工程において化学物質や排水の適切な管理を通じて環境負荷の低減に取り組むサプライヤーから調達することを目標としています。
合成繊維

良品計画グループは、将来的に製品に使用するすべての合成繊維について、その原料を再生原料または植物由来原料のものに置き換えることを目指しています。この目指す姿に向けて、2030年度までに、合成繊維を使用するすべての製品において、再生原料または植物由来原料を活用した素材を採用することを目標としています。
再生原料とは、特定認証※を確認した再生ポリエステル、再生ナイロンなどを指し、新たな化石由来原料の使用を抑えることで、環境負荷の低減に寄与することができます。再生ポリエステルは主にペットボトル由来の材料を、再生ナイロンはプレコンシューマーリサイクル(糸生産工程で出た廃棄繊維)の材料などを使用しています。
また、合成繊維における植物由来原料の拡大や、生分解性素材の開発にも取り組んでいます。
※Global Recycled Standard (GRS)、Recycled Claim Standard (RCS) または同等の認証を取得したもの
その他、繊維素材に関する取り組み
残糸、残布

良品計画では、「資源を無駄にしない」という精神が素材の選択において脈々と受け継がれています。2000年には工場で使われずに廃棄される糸を利用した残糸ソックスを製品化し、販売を開始しました。
取引先工場の生産工程で出てしまった残糸や残布を積極的に活用することで、アパレル・サプライチェーンで大きな課題となっている廃棄物についても、その削減に向けて日々取り組んでいます。
木材

良品計画では、木製品・紙製品※に対し、クリーンウッド法をはじめ、店舗展開する各国・地域の環境法令に沿って、合法的伐採について調査、並びに自己評価(木材デューデリジェンス)を実施しています。
各種証明書コピー(FSC・PEFC・公的機関発行書類など)や購買・輸送履歴確認書類のコピーを収集し、違法伐採にかかわる木材を使用しないよう努めています。
※100%リサイクル紙、段ボール製品は対象外
国産杉を使用したオフィス向け家具の開発・販売

日本は国土面積の67%を森林が占める、世界第3位の森林大国です。
しかしながら、木材全体の消費量に占める国産材の割合は30%ほどにすぎません。
また、管理が行き届かない森林の荒廃も社会問題になっています。
このような日本の森林の環境保全や林業の活性化に向け、良品計画は、国産木材を使用したオフィス用品を展開する株式会社内田洋行と共同で、国産杉を使用したオフィス家具を開発し、より快適で、「感じ良い」オフィスづくりを提案しています。
杉材は基本的に建材として使用され、その余り材は主に割り箸や燃料として使用されています。
余り材を家具として使用可能なパネル状に加工する技術を開発した宮崎県の生産者との取り組みにより、当社のオフィス家具はこの余り材を家具のラインに取り入れています。
手に触れる天板や棚板に杉を使い、構造部にスチールを用いることで強度も担保しています。
木をまるごと有効に使うことで、国産杉の使用用途を拡大しました。
Café&Meal MUJIの素材選び

Café&Meal MUJIでは世界中の産地に担当者が直接足を運び、生産者の方々と交流しながら旬の食材を調達しています。また、環境に配慮した農法で採れる食材も積極的に採用しています。Café&Meal MUJI でご提供しているメニューにはアレルギー表示をしています。
メニューは、「素の食はおいしい。」というテーマのもと、自然の恵みを豊富に受けた旬の素材そのものの良さを生かした美味しく身体にやさしい内容です。特に、旬の野菜を豊富に使ったデリメニューは、栄養バランスのとれたヘルシーな食事としてもおすすめしています。