Product Focus 第3回 MUJI WALKER
汗をよく吸って乾きやすいTシャツや、雨・風を防ぎ快適に過ごせるウィンドブレーカー、普段使いもできるシルエットのパンツ、軽い運動をするときだけではなく、通勤時にも最適のスニーカー。Product Focus 第3回では、衣服・雑貨部の担当者に取材し、日常生活の延長として着られる機能素材の服を取り揃えた「MUJI WALKER」の魅力を紹介します。
■「MUJI WALKER」について
アスレジャーと呼ばれる流れが日常生活の中に取り込まれ、生活者の健康意識が高まっている中、無印良品は、肩ひじをはらず軽く体を動かすときに便利な機能を備えた日常着を2017年に商品化し、2018年に「MUJI WALKER」シリーズとして展開をはじめました。「暮らしの中に溶け込む運動」というコンセプトのもと、アウトドア衣料やスポーツウェアの機能を活かし、ウォーキング時はもちろん、普段着としても快適に着られます。
どんなに技術が進んでも、人間は生身の身体そのものであり、日常生活によく食べ、よく歩き、よく眠り、せっせと掃除をしながら、生きる幸せの手ごたえを感じていくのでしょう。日々の過ごし方や働き方も、少しだけ変わり始めたこの頃。そんな変化を心地良く受け入れ、くらしのリズムを整えることはできないだろうか。そんな発想から「歩くこと」に注目した商品を取り揃えました。自然な風合いの素材を選び、汎用性のあるデザインで「ストレッチ」「吸汗速乾」「UPF50+」「風を通しにくい」「撥水」など機能を備えたTシャツ、パーカー、ウィンドブレーカー、パンツなどを展開しています。
■日常生活の延長として着られる機能素材の服
無印良品、「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」という3つの視点で実質本位の商品を作り続けてきました。この考え方は、MUJI WALKERの商品にも反映しています。暮らしに寄り添った機能的な衣服として、本当に必要なことは何かを考え、商品の開発・改良を進めています。
例えば、シリーズを代表するアイテム「水を弾く風を通しにくいウィンドブレーカー」は、急な天候の変化に対応するため、「風を通しにくい」「撥水性」「持ち運びやすい」「透湿性」などの機能が必要です。それらを実現させるため、生地の表面に薬剤だけで加工するのではなく、日本古来より雨除けに使われていた雨蓑の素材となるイネの葉の構造をヒントに、水が縦方向に転がりやすい素材を採用しました。糸の構造で撥水性を保ったこの素材は、生地の表面で水滴がコロコロと転がることが特徴です。また、余計な仕様やデザインを排除し、収納用の袋も別で付属するのではなく、フード裏部分に本体を収納できる袋がついている一体型のポケッタブル仕様で作りました。
■お客様の声を商品改善につなげる
無印良品は創立当初から、くらしに関わるあらゆるものを「生活者の視点」で捉え直し、ものづくりに生かしてきました。MUJI WALKERの商品開発には、「自分たちがどうすればより生活者の役に立つことができるか」という社内での研究・検討のみならず、実際に商品を使用しているお客様の声も取り入れています。
2019年6月より、MUJI WALKERプロジェクトとして部門横断で連動し、地域の人たちとお店のスタッフがともに健康を考え、地元を知ることを目的として、地元を歩くイベント「みんなでウォーキング」を数回開催しました。イベントにMUJI WALKERの開発担当者も参加し、お客様と直接にコミュニケーションを取り、「こういう機能があれば嬉しい」「こういう時も使いたい」など、生活者の視点を通して商品改善のポイントを見つけ、商品開発につながっています。このイベントはその後も継続的に実施し、今は日本国内だけではなく、海外の無印良品店舗も開催しています。
部屋で掃除しながら体を動かしたり、通勤・通学時駅まで歩いたり、週末はいつもより少しだけ遠くへ出かけたりなど、本格的な運動ではなく、日々のくらしの中で体を整えたい時。MUJI WALKERはこれからも、日常生活の延長として着られる機能的な衣服と生活のコツを提案していきます。
■関連サイト
無印良品ネットストア「MUJI WALKER」
※記事に記載している情報は、発表日時点のものです。