Product Focus 第4回 冷凍食品

 無印良品の冷凍食品は、2018年にデビューして以来高い人気を誇り、たくさんのお客様にご支持をいただいています。当初は、50種類の商品を限定4店舗で発売しましたが、現在では7シリーズで合計72アイテムを展開し、全国62の無印良品店舗及びネットストアにて販売しています。

■冷凍食品について
1980年に無印良品がはじまった時から、食品の取り扱いはありましたが、売場スペースの関係もあり、インスタント食品や菓子など嗜好品が中心の品揃えで、生活の基本となるアイテムが揃っていませんでした。一方、共働き世帯の増加や、高齢化の進行に伴い、思うように料理に時間をかけられないという声を多く聞きます。今までの無印良品では、その役割は主にレトルトシリーズが担っていましたが、具材が煮崩れてしまったり、素材によっては本来の彩りが引き出せなかったりという課題がありました。作りたての状態で保存されている冷凍食品シリーズであれば、できたての料理を食卓に添えることができ、レトルトでは扱いが難しかった葉野菜なども素材として使うことができ、より多くのお客様の食卓の役に立ちたいという想いから、無印良品の冷凍食品シリーズを開発しました。
また、「中身の見える安心感」がある冷凍食品を提供するために、パッケージは全て透明にしています。パッケージのイメージ写真とのギャップをお客様が感じることもありません。

■毎日の食卓をサポート
毎日の食卓のサポートになる1品、安心・安全でおいしいもの、というコンセプトのもと商品開発を行っています。例えば、おにぎりは1個あたりご飯茶碗半膳ほどのボリュームで、女性やお子様にとっても食べやすく、夜食など日常のあらゆるシーンでご利用いただけます。また、「塩こうじからあげ」「さばの味噌煮」といった和食の定番メニューから「ベーコンとチーズのキッシュ」「サムゲタン」などの家庭では食卓に上りにくいラインナップをそろえ、「クリーム大福」「みたらしだんご」などスイーツ類も充実し、食の楽しさを食卓に届けられればと考えております。
普通の冷凍食品とは違ってひと手間加える必要がありますが、その分本格的な味を楽しめる商品を取りそえています。例えば、サンドイッチの場合は一度レンジで解凍してからオーブントースターで温めることで美味しく食べられます。

■今後の進化について
無印良品の冷凍食品は、現在「素材を生かしたお惣菜」「素材を生かした世界のごはん」「日本の飲茶」「世界の煮込み」「焼きたての美味しさ」「肉のお惣菜」「魚のお惣菜」の7シリーズで展開していますが、私たちがまだ取り組めていない商品カテゴリーはあると感じています。例えば、カレーを作る時のカット野菜や1袋のままで料理できる具材キットなど、温めたり、解凍するだけではなく、簡単な調理ができるような品揃えの開発も検討しています。家庭で料理をする際の負担を少しでも軽減できて美味しいものを、最後のひと手間を加えて食卓に提供できるような、役に立つ商品を提案していきたいです。