上段左から:新川奈津さん、鈴木崇之さん、成田高俊さん、下段左から:大島忠智さん、原田陽子さん、島田果奈さん

Life in Art Exhibitionチームの皆さま

 朝起きて、ご飯を食べる。仕事や学校に行って、家に帰る。アートの世界は騒々しい日常からはかけ離れたどこか非日常の存在。しかし、アートは私たちの暮らしに身近なインテリアと同じように、空間を豊かにしてくれます。アートがもっと身近な存在になれば、私たちの暮らしはもっと豊かになるはず。今回の無印良人は、「アートをより身近に」をテーマにLife in Art Exhibitionを開催した皆さまを代表して企画デザイン担当の宮尾さんと大島さんにお話しいただきました。

宮尾弘子さん


■「アートをより身近に」
 Life in Artは2011年に「日常芸術」をテーマにアートを広げるプロジェクトとして始まりました。有名無名、時代性、国内外関係なく、クリエーションに共感するアーティストの作品紹介から、IDÉE SHOPや無印良品の店舗での展示会・コラボレーション作品まで、幅広い取り組みを行ってきました。7月9日(金)から始まったLife in Art Exhibitionは「アート=敷居が高い」という印象を感じずに、楽しみながらアートに触れてもらいたいという思いの元、3つの拠点での開催が決定しました。無印良品 銀座での展示では、作家の皆さまが日頃から慣れているギャラリーでの展示とは異なり、売場での展示ということで、作家やアーティストの要望を踏まえたプラン策定、アートに初めて触れるお客様でも気に入れば手に入れられるような価格設定が難しかったです。しかし、絶対に幅広いお客様層に楽しんでいただきたいという思いがあったため作家やアーティストの方と交渉を重ね、地下1階からMUJI HOTELまで、27アーティストの作品展示やインスタレーションに加え、ライブペインティングやイベントなど、幅広いアートの可能性をお客様に体感いただける展示が実現しました。
 IDÉE TOKYOでは、愛着を持って使ってきたものをその思いとともに次に繋げる"Life in Art Auction"を開催。イデーや無印良品が今まで培ってきたネットワークで依頼したクリエイターやつくり手など、年齢・職種を超えた50名以上のメンバーが見立ての妙、多種多様な価値観の愉しさを伝える企画を実施。
 そして「アートをより身近に」をテーマにした、街の身近な場所とつながる"Life in Art Satellite Gallery"では、短い準備期間にも関わらず、サテライトギャラリー担当者の行動力もあり、30か所以上のコーヒーショップやギャラリーに参加いただき、アート展示を行っています。
 また、今回はただ作品を飾るだけでなく、人となりを含めて丁寧に紹介するという所にもこだわりました。アートを目的にお越しいただいたお客様はもちろん、ふらりとご来店いただいたお客様も興味を持っていただけています。ギャラリーではなく店舗の売場で展示を行う事で、これまでアートに興味のなかったお客様にも興味を持っていただける機会を作れたと実感しています。

■人のつながりで完成したLife in Art Exhibition
 Life in Artの活動をもっと深く、もっと広くするために店頭スタッフの公募制を取り入れました。なぜならアートに関心を持ち、人とのつながり作りに興味のある店舗スタッフの方と一緒に挑戦することが出来たら相乗効果が生まれてより良い活動になると考えたからです。店舗視点でのお客様の定性情報や情報発信の方法を教えていただき、応対・発信の向上につながりました。また、各メンバーの長所が重なり奏功しました。無印良品 銀座ではスタッフのオペレーション、IDÉEスタッフのフットワークの良さと胆力、企画デザイン担当のこれまでの展示経験の知恵、ATELIER MUJIで培った相手先への丁寧な対応など、どれが欠けてもこの規模感での開催はできなかったと思います。

上段左から 伊藤友一さん、内藤綾乃さん、大磯 恵美さん、今井裕介さん、中嶋久美さん、本田 綾子さん、山岡 和可奈さん、天野 夏海さん、岡本 綾子さん、三浦彰子さん、檜山達也さん
上段左から 永田絵梨佳さん、小林恵さん、粟屋幸代さん、田川千草さん、酒見翔さん、五十嵐新菜さん 、片岡義弘さん、永田貴大、西岡季和さん、前田泰彰さん、片岡洋子さん


■美意識が変われば生活の質が変わる
 アートはデザインと異なりパーソナルなものです。他人がどのように価値付けしようと、自分にとって心動かされるものであれば極論アートは成立します。なのでぜひ、たくさんのアートに出会って欲しいです。その中で一番良いというものを選んで共に暮らすことで、暮らしの中で美意識が育まれると思います。美意識が変われば、生活の質も変わります。生活の質が変われば、自分にとって、家族にとって、地域にとって、社会にとって、環境にとってより良い暮らしとは何か丁寧に考える事ができるようになると思います。

【宮尾さんと大島さんがアートに興味を持つきっかけとなったもの】
・宮尾さん:山の版画家 畦地梅太郎さんの版画
・大島さん:学生の時に出会った1950年代 フランス映画「ぼくの伯父さん」のポスター

■宮尾さんと大島さんにとってアートとは?
(宮尾さん)暮らしに寄り添い、心の琴線に触れるものが「アート」だと思います。今回の展示でも、温かみのある作品に惹かれています。閉塞感のある今の状況でも、心の平穏の一助になっていると思います。
(大島さん)日常です。アートを眺めながら音楽を聴いたり、コーヒーを飲んだり、考えごとをしたりします。

Life in Art Auction IDÉE TOKYO
Life in Art Exhibition 無印良品 銀座
Life in Art Satellite Gallery

■Life in Art 関連サイト
Life in Artオフィシャルウェブサイト https://www.idee-lifeinart.com/
Life in Art Instagram https://www.instagram.com/ideelifeinart/
※こちらのイベントは9月5日(日)まで開催しております。