Product Focus 第9回 「体にフィットするソファ」

■お客様の声からできた「体にフィットするソファ」
 体にフィットするソファの開発の始まりは、お客様の声を商品開発に活かす「モノづくりプロジェクト」です。「モノづくりプロジェクト」の中で、「すわる生活」をテーマにアイデアを募集したところ、「体をあずける大型クッションタイプ」のソファについて最も多くの声を頂きました。
さらに、デザインに関してのアンケートでは「自由に形を変えられるファブリックタイプ」に人気が集まり、身体にフィットするソファの基本コンセプトが出来上がりました。それは、①ゆったりと体を預けられる ②簡単に体にフィットして長時間しようしても疲れない ③柔らかくて自由に形が変えられるが、使用しないときは形が崩れにくいという3つのコンセプトです。この3つの基本コンセプトを実現するために、様々な素材や形状、ビーズの大きさなどを開発段階では試しました。お客様にもサンプルをお試しいただいた結果、中身は0.5mmの微粒子ビーズ、カバーは水着の素材と帆布布にすることで、包み込まれるような気持ち良い座り心地と形の崩れにくさを実現することができました。こうして2002年に発売に至った体にフィットするソファは、多くのお客様から大変ご好評いただき、今では無印良品を代表する人気商品に成長しました。

■「体にフィットするソファ」のこだわり
 ゆったりと体を預け、包み込まれるような気持ち良い座り心地だけでなく、ご購入いただいた後のメンテナンスも簡単にできるように洗える・替えられるカバーを作ったこともこだわりの一つです。カバーやビーズ素材の見直したり、お客様のライフスタイルに合わせやすいようにサイズバリエーションの追加やカバーの種類を増やしました。
 また、販売当初から「へたってしまう」というお声を頂いていたことから、2020年にはへたりを感じても補充用クッションで中身を追加できるようにしました。お客様に長くご愛用いただくための工夫をこれからも考えていきたいと思います。

【体にフィットするソファの“3つのわけ”】
素材の選択…本体ビーズに最適な素材、座り心地を決めるニット地の素材選定
工程の点検…最適な生産工場の選定を行い、効率的な工程を見直しの継続
包装の簡略化…物流面を担保しつつ限りなく簡素な包材

■今後の目標
 体にフィットするソファだけではないですが、無印良品の商品がお客様のくらしの中に入ることで、役に立つかを常に考え商品を開発しています。これからも地球上の限りある資源を無駄にすることなく、お客様に長く使っていただけるような家具開発をしてまいります。

■「体にフィットするソファ」をご愛用の皆様へ
 体にフィットするソファをご愛用いただき、誠にありがとうございます。
 家の中で過ごす時間が増えておりますので、体にフィットするソファに座ってくつろぎの時間を過ごしていただけたらと思います。
今後、体にフィットするソファは、お客様のくらしの役に立つ商品として進化し続けていこうと考えております。
 引き続きご愛顧いただきますようお願いいたします。