「まちの保健室」担当者インタビュー
「まちの保健室」が「無印良品 直江津」にオープンしてまもなく1年が経とうとしています。2022年4月には、「無印良品 広島アルパーク」にもオープンし、若いお客様からご年配のお客様まで幅広くお越しいただけるようになりました。今回は、「無印良品 直江津」と「無印良品 広島アルパーク」で「まちの保健室」を担当している島村さんと金武さんに業務内容や「まちの保健室」で実施しているイベント、現状の課題、今後の目標などについてお話を伺いました。
●「まちの保健室」とは
「まちの保健室」は、地域住民の皆様が気軽に「こころ」と「からだ」を健やかに整えられる場所として、2021年に「無印良品 直江津」の一区画でオープンしました。店舗での看護師・管理栄養士など専門家による健康相談や様々なイベントなどを通じて、地域住民の皆様の病気予防・健康維持・治療※に一元的に取り組んでいきます。今後は、店舗活動の更なる充実、ヘルスケア商品の開発、あわせてデジタル分野も強化し、食事・運動・生活習慣の提案をするなど、地域住民の皆様の心身の健康に貢献していきたいと思っています。また、行政、医療と連携する事で、地域住民の皆様の健康寿命の延伸、ならびに地域医療にも役立ちたいと考えています。
※治療分野に関しては、パートナーと協業していきます。(調剤薬局のクオール薬局など。)
●無印良品 直江津の「まちの保健室」
■担当の役割
「まちの保健室」担当の役割の1つは、「まちの保健室」の運営・管理です。店舗スタッフと連携して店内イベントを開催することや、店頭でお客様のニーズや相談事を直接伺っています。お客様の中には名前を覚えてくださっている方もおり、店内ですれ違うと手を振ってくださることもあります。2つめは、「まちの保健室」が地域の為にできることを模索することです。上越地域で「まちの保健室」がお客様と地域のパイプ役となっていけるよう、クオール薬局や行政などと連携を取り、地域課題解決していくことを目指しています。
■どのようなイベントを行っているのか
日常のお買い物だけでなく「膝が痛い」や「元気が出ない」などの身体のちょっとした不調、「物忘れが激しい」「一人暮らしで寂しい」などの身の回りの困りごとなどを相談できる場所があることを知っていただきたく、まずは気軽にお越しいただくきっかけ作りとしてイベントを開催しています。
<イベント詳細>
・「あたまのたいそうをしよう」毎週月曜日:毎日の生活だけでは、なんだか刺激が足りない。いつも使わない頭を使い、何かに没頭する時間を作りたいという方にお薦めの脳のトレーニング教室です。
・「のんびりウォーク」毎週金曜日:「無印良品 直江津」の売場内をスタッフや参加者メンバーで楽しく会話しながら10周歩くイベントです。豪雪地域である上越地域は、冬に外でウォーキングをすることが難しいため店内ウォークイベントが生まれました。
その他、クオール薬局様主催の健康体操を週1回、健康講座を月3回、健康度測定会を毎月月初の土曜日に開催しております。
■現在の課題とは
「無印良品 直江津」は元々高齢のお客様のご来店が多いことが特徴の一つです。「まちの保健室」にお越しいただく方も60代~80代の方ですので、20~30代の方にもご利用頂くためのコンテンツなどのきっかけ作りが必要だと感じています。多くの方にご利用いただけるように売場やイベント開催を引き続き検討していきます。
■今後の目標を教えてください
「暮らしの真ん中」に「無印良品 直江津」があることです。「無印良品 直江津」にお買い物だけをしに来るのではなく、看護師さんやまちの保健室スタッフに挨拶にだけでもお立ち寄りいただければと思います。健康のことはもちろん、日常の困りごとをお話いただき、スッキリした気分でお帰りいただければと思います。
●無印良品 広島アルパークの「まちの保健室」
■担当の役割
「無印良品」が手掛ける「まちの保健室」の目的を知って頂くことや認知度向上が私の仕事です。そのために、地域の包括支援センターや区役所、民間企業、クオール薬局の皆さまとの意見交換や交流を行い、まちの保健室でのイベント、今後の活動計画立案、実施をしています。また、健康相談を担当している方たちから測定する方の様子をヒアリングし、測定場所の環境改善やアドバイス内容の情報交換を行っています。また、「無印良品 広島アルパーク」スタッフと保健室で取り扱うアイテムの検討を行っています。
■どのようなイベントを行っているのか
広島県の健康課題として健康寿命(特に女性)の短さがありました。その要因のひとつに運動不足があったため、「無印良品 広島アルパーク」では運動をするきっかけとなる場になることを目指して運動中心のイベントを開催しています。
<イベント詳細>
・「健康体操」毎週火曜日:広島市が高齢者向けに推奨する「100歳体操」を社会福祉協議会、広島市西区役所と連携して実施。
・「筋力アップ運動」毎週火曜日、土曜日:館内のスポーツジムのインストラクターさんに簡単な運動で筋力がつく運動を実施。
・「ヨガ教室」:隔週木曜日:椅子を使った簡単なヨガを実施。体を動かすきっかけ作りになることを目指しています。
・「疾患別セミナー、栄養相談」毎週木曜日:クオール薬局主導で特定の疾患を予防するセミナーや栄養相談を実施。(5月は、糖尿病予防をテーマに実施)
■現在の課題とは
まだオープンしたばかりという事もあり、「ただ単に健康器具を試す場所」という認識の方が多くいらっしゃいます。「無印良品」がどうして「まちの保健室」をやっているのかがまだ伝わっておりません。健康でいること、病気の予防や健康維持の大切さをきちんと伝え、多くの方にご活用頂きたいです。
■今後の目標を教えてください
「予防医療の拠点になりたい!」です。何となく気分が優れないと思ったときに、「そうだ!この間無印良品に買い物に行ったときに見かけたまちの保健室に行ってみよう!」と思ってもらう事です。つまり、「健康の想起率No.1」を目指したいですね。
<「まちの保健室」担当の皆さま>
■無印良品 直江津 島村 侑里さん
2016年新卒入社。神奈川エリア「無印良品 たまプラーザテラス」に配属となり、その後計5店舗にて勤務。「無印良品 直江津」がオープンする際、飲食部門マネージャーの公募があり応募。上越地域のおいしいがたくさんつまった「なおえつ良品食堂」にて、地域の食材を使ったオリジナルメニューを展開。その後自身の経験を活かし、まちの保健室担当として現職に至る。
■無印良品 広島アルパーク 金武 啓治さん
2000年入社。「無印良品 柏ステーションモール」に配属となり、その後「無印良品 松本パルコ」、「無印良品 京王聖蹟桜が丘」などで店長として勤務。「無印良品 広島アルパーク」のコンセプトである“すこやかな生活をくらし”を推進する旗振り役となるべく「まちの保健室」の担当に立候補。「無印良品 広島アルパーク」は店長で2回、副店長として着任した今回が3回目の着任。