Product Focus 第11回 「木製リビングダイニング」
6月16日に新たな家具シリーズ「木製リビングダイニング」が誕生しました。
●様々な家族構成や間取りに合う家具
商品開発において重要なことは、ユーザー目線になること。家具の場合、家の中でどのように使われているか、その使い勝手はどうかを知ることが重要です。家族構成や部屋の大きさ、空間によって家具のレイアウトも使い方も様々です。良品計画の開発者たちは、自分たちの使用経験と多くのお客様の家を研究し、どんな人にも使いやすい家具はどのようなものかを考え、試行錯誤しました。その結果、開発された家具が「木製リビングダイニング」です。
●今までになかったカスタマイズ要素
「リビングダイニング」シリーズはリビングででもダイニングででもコンパクトなスペースで快適に過ごせるように開発された商品です。中でも、「木製リビングダイニング」は部屋のレイアウトや用途に応じて、天板の位置をカスタマイズできるようにしました。六角レンチを使って天板の位置を移動させることで、片方の短辺を壁に付けて設置したり、テーブルの脚を気にせずに椅子が配置できたりと使用の幅を広げることができます。
椅子も様々な用途にフィットするよう、一人用椅子、背付きベンチ、背なしベンチの3種類から選べるようにしました。ベンチは小さいお子様が3人座れるサイズになっているほか、ベンチを組み合わせて部屋の角にフィットするようにもできます。
●お客様の声を反映した「木製リビングダイニング」
「木製リビングダイニング」は、お客様から頂いた声も参考に開発しています。テーブルにはお客様からご要望が多かった天然のオークを使用しています。上質感があり、使用中についた傷も味として経年変化を楽しみながら長く使えます。しかし、天然木は乾燥により割れやすいというデメリットもあります。そこで、含水量を絶妙な率にするため、何度も試作を繰り返しました。さらに、反り止めすることで、木が割れにくいように工夫しました。
素材選択以外にも様々な工夫があります。テーブルの高さを既存のシリーズより約5cm上げたことでダイニングとしてより使いやすい高さに変更しました。既存のテーブルには、小物をテーブルの下に置けるように天板の下に棚板を設置していましたが、お客様から「脚をぶつけてしまう」とのお声があり棚板を外しました。
一人用椅子は、狭い空間にもフィットするよう脚の奥行を既存シリーズの78cmから55cmに小さくし、脚の形をソリ脚から4本脚に変更しました(下図イラスト参照)。スッキリするだけでなく脚の上にほこりがたまらなくなったことで、お掃除も楽になりました。ゆったりとした座り心地はキープすべく、無印良品のラウンドチェアをお手本に、座面の面積を従来品と同じ面積にしました。また、ダイニングチェアやベンチは座面に汚れが付きやすいため、取り外して洗えるクッションカバーを付属品として付けていましたが、お客様の手間を減らすため、カバーは被せた状態で届けるようにしました。
●今後の目標
無印良品は、ものづくりを行う中で、長くご愛用頂ける商品を生活者の皆様に届けることで、環境負荷の低い商品を開発していきたいと考えています。お客様や店舗からの声を参考にしながら、一つの商品を開発した後も、改善を行っていくことで、よりよい商品を皆様にお届けしていきたいと思います。