MUJI 新宿「つながる市」に農福連携に携わる2つの事業者が出店しました

 7月23日(土)と24日(日)の2日間、「MUJI 新宿」では「ヒトとつながる、マチをつなげる」をコンセプトに運営しているマーケット「つながる市」を開催し、今回は農福連携に取り組む2つの事業者が出店しました。農福連携とは、障がいを持つ方などが農業分野で活躍することを通じて、自信や生きがいを持って社会参画を実現していくための取り組みです。農林水産省をはじめ、厚生労働省、法務省、文部科学省が連携して進めています。農福連携に取り組むことで、障がい者などの就労や生きがいづくりの場を生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野において新たな働き手の確保につながることも視野に推進されています。

●環境や社会課題に取り組む「MUJI 新宿」ならではの「つながる市」
 「MUJI 新宿」は、数ある店舗の中でも環境問題や社会課題解決に取り組む店舗と位置づけられています。そのため、地域の役に立つためには何をすべきかを考え、リサイクルステーションの設置や割れてしまった皿を修復する金継ぎサービスなど環境や社会課題解決に資する様々な取り組みを進めています。その一環として、地域課題解決の一助になればという思いから新宿区の社会福祉協議会と「つながる市」を複数回開催してきました。
 社会福祉協議会とのつながりの中で、今回、農福連携に取り組む農林水産省の方をご紹介いただきました。障がいを持つ方の活躍と担い手不足や高齢化が進む農業の活性化につながる取り組みを知った「MUJI 新宿」の土着化担当山本さんは、「さらに地域の役に立つためにもこの取り組みを知ってもらいたい」と考え、社会福祉協議会の皆さんと何度も一緒に開催してきた「つながる市」を提案。農林水産省の方から「一般社団法人 日本農福連携協会」をご紹介いただき今回の「つながる市」を開催しました。

 ご参加いただいた「NPO法人 東京ソテリア」はグラノーラを販売し、「社会福祉法人 土穂会 ピア宮敷」は、ごま油やラー油、油を搾った後の食物繊維たっぷりのゴマ殻、ライ麦ストローなどを販売しました。障がい者の方が大切に育てたミントなどのハーブやはちみつなども販売され、お客様は商品の食べ方などの説明を熱心に聞いていらっしゃいました。
 「つながる市」の開催にあたり、ご協力いただいた農林水産省の井上さんは、「農林水産省としても、引き続き農福連携の推進に向け一層の取組を進めてまいります。」とコメントされました。また、農福連携事業者の紹介者である「一般社団法人 日本農福連携協会」の中谷さんは、「MUJI 新宿の皆様に事前準備の段階から販売時まで大変お世話になりました。これからもMUJI 新宿の皆様と農福連携事業者がさまざまな形で"つながり"を持ち、農福連携を進めていきたいです!」と笑顔でお話されていました。

●「MUJI 新宿」担当者コメント
MUJI 新宿 土着化担当 山本聖一

 「つながる市」の実施にあたり、参加された2つの事業者の施設を見学させていただきました。そこで農福連携とはまさに農家と福祉事業所が連携し、地域が抱える食品ロスやリサイクル問題など様々な課題に取り組む活動だと学びました。
 お客様に農福連携のことを伝えるにはどうしたらよいのかを考え、当日事業者の皆さんと店頭に立って呼び込みを行いました。感染状況の悪化から試食していただく機会を作れなかったのが心残りでしたが、出店者の皆様が「楽しくできてよかった」とお話くださったことや、お客様が笑顔でお買い物される姿を見て全ての苦労が報われた気がしました。
 今後は、「もったいない」という観点でアップサイクルした全国の副産物を集めた「つながる市」を環境や社会課題に取り組む店舗ならではの企画として開催したいと考えております。